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憧れのタワマンを購入したものの、周りの人たちから「タワマンへの引っ越しは大変」と聞いて不安に感じている人もいるかと思います。実際にタワマンへの引っ越しは、通常の引っ越しとは違う点がいくつかあり、人によっては大変な思いをすることになります。
そこでここでは、タワマンへの引っ越しをスムーズに行うために、通常の引っ越しと何が違うのかについて徹底解説していきます。タワマンの引っ越しで問題となりやすい、搬入エレベーターを利用するときの注意点も合わせてご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
引越し百科の運営会社である株式会社SMAの代表兼ウェブディレクター。自身の引越し経験5回を元に記事の制作やキーワードコンセプトを決めるなど、サイト全体のプロディース業務を務めている。SEO業界のセミナー講師も務める。
2015年9月からWebメディアを中心に執筆を行っています。引越し経験10回の体験談を基に、ユーザー目線で役立つ情報を提供します。これまで、不動産、金融、旅、スポーツなど多岐にわたるジャンルで記事を執筆してきた経験があり、実践的で分かりやすい内容に自信があります。
タワマン引っ越しの4つの特長
まずはタワマンへの引っ越しが一般的な引っ越しと何が違うのか、その特長をわかりやすく解説していきます。知っていないと当日になって困ることになりますので、しっかりと頭に入れておいてください。
- 新築の場合には抽選で入居日と時間が決まる
- 中古の場合には防災センターへの届け出が必須
- マンションごとに独自ルールがある
- 人数をかけるので引越料金が高くなりやすい
この4点がタワマン引っ越しならではの特長になります。それぞれの特長について詳しく見ていきましょう。
新築の場合には抽選で入居日と時間が決まる
新築のタワマンに入居する場合、多くの人が一斉に入居することになります。一般的なタワマンでは300戸ほどの入居になるのですが、みんなが同じ日に入居するとなると収拾がつかなくなるのは容易に想像がつきますよね。
そこで、ほとんどのタワマンで入居日時のスケジュールが組まれ、順番に入居するようにしています。このとき入居希望日のアンケートがとられて、他の人とバッティングしなければその日に入居できますが、そうでない場合には抽選で入居日時が決まります。
この抽選は幹事会社となる引越業者が担当し、入居説明会などのタイミングで実施されます。入居日時が決まったら引越業者を決めることになるのですが、このときのポイントについては後ほど詳しく解説します。
中古の場合には防災センターへの届け出が必須
タワマンへの引っ越しでも、中古物件や一斉入居が終わったあとの入居になる場合には、少し手順が変わってきます。この場合には幹事会社ではなく、防災センターが取り仕切ることになるので、引っ越し日時については防災センターに問い合わせし、日程調整を行います。
防災センターというのは聞き馴染みのない単語かもしれませんが、タワマンで災害が発生したときに備えて防災設備・消化設備を集中監視する部屋だと考えてください。防災のほかにセキュリティ管理も行っており、引っ越しは防災センターの指示に従って行う必要があります。
入居が決まったら、まずは防災センターに挨拶をして、引っ越しに必要な情報や書類を確認してください。
マンションごとに独自ルールがある
タワマンへの引っ越しで悩ましいのが、マンションごとに独自ルールがあるということです。たとえば下記のようなルールが設定されています。
- 引っ越しでは搬入エレベーターのみ利用化
- 申請時間内に搬入作業を終わらせる
- 決められた場所に養生が必要
- 共用廊下では台車の使用不可
この他にもさまざまな独自ルールが設定されており、それを守らないと搬入させてもらえなくなる可能性があります。ここで気をつけたいのが搬入エレベーターの存在です。一般的なエレベーターとの違いは次章で解説しますが、この搬入エレベーターの使い方で引っ越しがスムーズになるかどうかが決まると言っても過言ではありません。
それも含めて搬入時にトラブルにならないように、入居が決まったら幹事会社もしくは防災センターに守るべきルールについて確認しておいてください。
人数をかけるので引越料金が高くなりやすい
タワマンの引っ越しは、一般的なマンションの引っ越しよりも料金が高額になりやすい傾向にあります。タワマンの引っ越しは搬入エレベーターを使う必要があり、しかもトラックの駐車場から搬入口までの距離が長く、それでいて作業時間に制限があります。
このため、引越業者は時間内に搬入を終わらせるために、通常よりも多い人数で作業を進めることになります。このためタワマンへの引っ越しは通常の引っ越しよりも人件費が多くかかるため、どうしても引越料金が高くなってしまいます。
通常の引っ越しの4倍近い金額を提示されたケースや引っ越しを断られるケースもあるなど、タワマンへの引っ越しは業者選びで悩まされることになるといった特長もあります。そのような人のために、後ほど業者選びのポイントについても詳しく解説していきます。
搬入エレベーターと通常のエレベーターの違い
タワマンには一般入居者用のエレベーターが複数台用意されており、エントランスから待ち時間なく部屋まで移動できるようになっています。ところがこれらのエレベーターは引っ越しの搬入作業で使えません。
それらのエレベーターはあくまでも入居者もしくは来訪者のための設備で、引越業者や宅配便配達業者、フードデリバリー業者などは防災センターで受付後にカードキーを受け取り、搬入エレベーターを使って荷物を運びます。
搬入エレベーターは引っ越しの搬入も想定してあるため、サイズにもゆとりがあり搬入に適した構造になっています。たとえばほとんどの搬入エレベーターは養生済みで、さらには開延長ボタンもあるため、大量の荷物を搬入するときにも「開」ボタンを押し続ける必要がありません。
ただし、ほとんどタワマンで搬入エレベーターは1機しかなく、プレミアムクラスのタワマンでも2機あるところは限られています。このため、搬入するときには気をつけなくてはいけないポイントがありますので、次章でどのような注意点があるのか解説していきます。
搬入エレベーターを利用するときの5つの注意点
実際に都内のさまざまなタワマンで搬入エレベーターを使用したことがあるのですが、「これは初見では無理」と感じることが多々あります。そこでここでは、搬入エレベーターを利用するときに注意しなくてはいけないポイントを解説していきます。
下記が搬入エレベーターを利用するときの注意点になります。
- 駐車場と搬入経路を事前に共有しておく
- 搬入経路の寸法を確認しておく
- 搬入時にエレベーター待ちが発生する
- 設備を傷つけたらきちんと申告してもらう
- 作業スタッフ同士で連絡を取れるようにしておいてもらう
これだけではよくわからないという人もいるかと思いますので、注意点ごとに具体的にどこを注意すればいいのか見ていきましょう。
駐車場と搬入経路を事前に共有しておく
搬入エレベーターの難しさのひとつが、タワマンの裏口から入って、さらに奥深い場所に設置されているケースが多いという点にあります。初めて訪れる人ですと、そもそも搬入口を見つけることもできないタワマンもあります。
幹事会社もしくは防災センターで搬入経路が記載された地図を用意しているはずですので、必ず事前に入手して、引越業者と共有しておきましょう。また、どこに駐車すればいいのかも事前に確認しておき、その場所の写真も引越業者の担当者に送っておきましょう。
勝手に作業すると防災センターに注意されますので、引っ越しトラックが到着したら、当日の作業責任者と防災センターに向かい、到着したことを伝えてから作業開始してください。
搬入経路の寸法を確認しておく
搬入エレベーターの多くが、引っ越しを想定しているので、大型の家具や家電であっても問題なく搬入できます。エレベーターを降りた場所も比較的広くなっているので、エレベーターから降ろすことも難しくありません。
ところがその空間から廊下までの通路が狭くなっていて、家具や家電の大きさによっては廊下に出せないことがあります。しかもタワマンによっては、そもそも搬入エレベーターがなかったり、搬入エレベーターが小さいというケースもあったりします。
そのときは家具を分解したり、搬入を諦めたりする必要があります。当日になって「搬入できない」とならないように、きちんと事前に搬入経路の寸法を測っておきましょう。
搬入時にエレベーター待ちが発生する
予約して確保した搬入エレベーターであっても、配達業者やデリバリー業者、ペットを連れた住民なども使用することになるので、タワマンの搬入エレベーターはどうしても待ち時間が発生します。それも1〜2分といった話ではなく、5分以上待たされることも珍しくありません。
荷物を部屋に運ぶたびに待たされるので、毎回5分の待ち時間で5回往復したら、それだけで50分もエレベーターを待つだけの時間になります。結果的に申請した時間内に搬入が終わらず、他の人の引っ越しが終わってから再搬入になることもあります。
そうならないために、タワマンへの引っ越しはできるだけ荷物を減らしておくのがおすすめです。
家具や家電はできるだけ新調して、旧居から運ぶ荷物を最小限にすることで、タワマンでも引越料金を安く抑えられるので、待ち時間回避のためにも荷物をできるだけ減らして引っ越ししてください。
設備を傷つけたらきちんと報告してもらう
引越業者はしっかりと養生して搬入してくれますが、それでもちょっとしたミスで共用廊下の壁や床などを傷つけてしまうことがあります。このとき引越業者が損傷を報告せずに作業を終了させてしまうと、後になって発覚したときにタワマンの管理会社から多額の補修費用を請求される可能性があります。
そうならないためにも、引越業者との打ち合わせ段階から、作業中に起きたトラブルについてはきちんと報告してもらうように伝えておきましょう。搬入作業完了後に廊下などの搬入経路に問題がないか確認しておくのも必須です。
壁や床、天井などに傷つけてしまったら、速やかに幹事会社もしくは防災センターに連絡してください。黙っていたい気持ちはわかりますが、タワマンによっては各階に防犯カメラが設置されており、すぐにバレてしまいますのでご注意ください。
作業スタッフ同士で連絡を取れるようにしておいてもらう
タワマンの搬入エレベーターで降りる階を間違って、さらにエレベーターホールから出たらセキュリティにより、身動きが取れなくなることもあります。それを100%防ぐのは難しいので、作業スタッフが迷うことを想定して、スタッフ同士で連絡を取れるようにしてもらいましょう。
社員だけで引っ越しする場合には、その指示は必要ありませんが、アルバイトスタッフもいるような場合には、連絡が取れなくなって困るといった時代も考えられます。搬入経路が複雑で迷ってしまうこともありますので、自分の連絡先も伝えておくと安心です。
ただし、タワマンによっては搬入エレベーターや共用廊下が圏外になっているケースも多く、電話が通じないこともあります。搬入経路をチェックするときには電波状況も確認し、圏外になるようであれば事前に引越業者に伝えておいてください。
タワマンへ引っ越しするときは幹事会社を使うのが便利
タワマンでは一斉入居による引っ越しの場合、引越業者が幹事会社を担当するとお伝えしましたが、これについてもう少し詳しく解説しておきます。幹事会社はタワマンの入居スケジュールを管理して、入居者がスムーズに引っ越しできるように調整する役割を担っています。
ただし、実際に引っ越しを依頼する業者は幹事会社でなくても構いません。幹事会社はあくまでも調整役であり、入居者には引越業者を選ぶ権利があります。とはいえ、スケジュール管理を握っていることには変わりなく、幹事会社を利用することで労力を最小限にして入居できます。
- 搬入経路を把握している
- 何度も運ぶことになるので作業に慣れている
- 独自ルールを確実に把握している
幹事会社にはこのような強みがあり、タワマンへの引っ越しがとてもスムーズになります。一方で幹事会社以外の引越業者を使う場合には、幹事会社よりも安く引っ越しできることもありますが、搬入経路や作業時間などの連絡を自分でやらなくてはいけなくなります。
その手間を考えた場合、多少料金が高くても幹事会社を利用するほうが効率よく、確実に荷物を運ぶことができます。
タワマンの賃料や販売価格に比べれば、引越費用は微々たるものですので、数万円のために面倒なことになるくらいなら、幹事会社に任せるのがおすすめです。
幹事会社の引越料金は割高ではない
幹事会社を使うと、割高な引越料金を提示されるのではないかと不安に感じている人もいるかもしれませんが、結論からお伝えすれば、幹事会社が提示する引越料金は割高ではありません。割安でもありませんが、高くもなく安くもない無難な金額を提示してくることになります。
あまりに高額な費用を提示した場合、タワマンの管理会社にそのことが伝わったときに信用を失ってしまいます。そして、入居者同士の情報交換により、割高感があるという噂が広まったら、幹事会社なのに受注できないなんてことにもなりかねません。
また、幹事会社であっても基本的には値引き交渉に応じてもらえます。ただし、下がるのは数万円程度です。大幅な値引きをしたことが他の入居者にも伝わると不公平感が出てしまうので、2万〜3万円くらいの値引きになればいいほうだと考えておきましょう。
まとめ
タワマンへの引っ越しは一般的なマンションの引っ越しとは違い、さまざまな独自ルールに従って搬入することになります。このときに気をつけなくてはいけないのが、搬入エレベーターの存在です。搬入エレベーターは引っ越し作業中も宅配業者や住民も使うので、思うように移動できず、エレベーターの待ち時間だけで何十分もかかることもあります。
このため、タワマンへの引っ越しをスムーズに行いたいのであれば、家具や家電を引っ越しのタイミングで買い替えてしまいましょう。そうすることで、タワマンに見合った家具や家電が揃うことになり、快適に新生活をスタートできます。
また引越業者を選ぶときには、幹事会社となっている引越業者を選びましょう。大幅な値引きは期待できませんが、作業の確実性や効率アップを期待できます。勤務先の会社指定の引越業者を使う必要がある場合など、特別な理由がないなら幹事会社に依頼するのがおすすめです。