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引越しをするときに気になるのが、どれくらいの費用がかかるのかですよね。ただし引越し料金は移動距離や家財の量、時期によって大きく変わるため、インターネットで料金相場を調べたところで、必ずしも自分のケースに適用できるとも限りません。
そこでここでは料金相場をご紹介するのではなく、多くの人が予算として設定しているであろう10万円で、どのような引越しができるのかについて解説していきます。相場よりも高い見積料金を出されたときの対処方法も合わせて紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
引越し百科の運営会社である株式会社SMAの代表兼ウェブディレクター。自身の引越し経験5回を元に記事の制作やキーワードコンセプトを決めるなど、サイト全体のプロディース業務を務めている。SEO業界のセミナー講師も務める。
2015年9月からWebメディアを中心に執筆を行っています。引越し経験10回の体験談を基に、ユーザー目線で役立つ情報を提供します。これまで、不動産、金融、旅、スポーツなど多岐にわたるジャンルで記事を執筆してきた経験があり、実践的で分かりやすい内容に自信があります。
予算10万円でできる引越しを把握しよう
それではまず、予算10万円でどのような引越しが可能なのかについて、実際に引っ越しをした人たちのデータを見ていきましょう。※各引越し見積もりサイトの料金を当サイトで集計した平均値となります。
予算10万円で引越しできる距離
引越し料金を決める大きな要素は「荷物の多さ・移動距離・引越し時期」の3つになります。そこで、家族構成(荷物の多さ)ごとに、10万円で通常期と繁忙期にどれくらいの距離の引越しができたのかをまとめてみました。
通常期 5月~2月 | 繁忙期 (3月4月) | |
---|---|---|
単身 荷物少なめ | 500km以上 | 500km未満 |
単身 荷物多め | 500km以上 | 200km未満 |
2人 | 200km以内 | 50km未満 |
3人 | 200km以内 | 不可 |
4人 | 200km以内 | 不可 |
5人 | 15km以内 | 不可 |
荷物の少ない単身引越しなら、通常期であれば10万円の予算で500km以上の距離が可能です。500kmというと、東京から大阪までの距離ですので、かなり遠くまで引越しできます。
運ぶ荷物が多い4〜5人家族の引越しだと、5月から2月までの通常期で15km未満、3〜4月の繁忙期だと10万円では引越しするのが困難です。
通常期は同一市内での引越しできますが、繁忙期は対応できたとしてもかなり近距離の引越しに限られてしまいます。
同じ荷物を運ぶのに通常期と繁忙期で、ここまで差があることを不思議に感じている人もいるかもしれませんので、なぜ10万円で引越しできる距離が通常期と繁忙期で大きく違うのかについて、次章で詳しく解説していきます。
3月4月の繁忙期に引越し料金が高くなる理由
10万円で引越しできる距離は通常期と繁忙期で大きく違うのは、引越し料金が時期ごとに変動するためです。
私たちが普段の買い物をするときには、大抵の商品は1年を通して同じ金額で売られていますが、たとえば野菜や果物は時期によって値段が違います。
引越しもそれと同じだと考えてください。野菜や果物は需要と供給によって値段が決まるように、引越し料金も同じく需要と供給のバランスによって基本料金が変わります。
日本では引越しする時期が3月と4月に集中しており、通常期は1ヶ月に30万人程度が引越しをしていますが、3月は3倍の90万人、4月も2倍以上の70万人が引越しをします 。引越し業者の立場からすると3〜4月は稼ぎ時で、請けられるだけの引越しを請けたいところ。
ところがたくさんの仕事を請けるために社員を増やしたり、引越しトラックなどの設備をそろえたりすると、5月から2月までの10ヶ月間は社員やトラックが稼働していないのに人件費や設備維持費がかかり、収益が悪くなってしまいます。
このため引越し業者は、3月〜4月の引越し料金を高くして、年間の収支バランスを取っているというわけです。料金を高くしたら誰も利用しないのでは?と思うかもしれませんが、繁忙期はどの引越し業者も高額な料金設定にしているため、選ばれないことはまずありません。
このような理由から、遠方への引越しを低予算で行いたいのであれば、繁忙期は必ず避ける必要があります。5月から2月の料金が安く設定されている時期に引越しをしましょう。
引越しの見積金額が10万円以上の時はどうする?
繁忙期でもない近場の引越しなのに見積金額が10万円以上で、明らかに相場よりも高く提示されてしまうことがあります。通常期でも引越し業者の本音は
1円でも高い料金で引越ししたい
ですので、何も考えずに見積依頼をしたら、相場は8万円だとしても12万円の見積金額を提示されるケースもあります。
そのようなときに、どのように対処すれば引越し料金を10万円以内に抑えられるのか、その対処方法をご紹介します。
相見積もりにして値引き交渉する
通常期でも相場よりも高い引越し料金を提示してくる理由として、1円でも高い料金で引越しをしたいからとお伝えしましたが、実はもう1つ理由があります。引っ越しでは値引き交渉が一般的で、ほとんどの利用者が「もっと安く」を求めてくるので、最初から高値を提示してきます。
本当は10万円でできる引っ越しなのに、最初の見積金額として12万円を提示。値引き交渉されたら
がんばりました
と2万円ダウンして10万円を提示するわけです。これなら引越し業者は1円も損をすることなく、そして利用者は値引きしてもらったと喜ぶわけです。
でも値引き交渉が苦手という人は、交渉せずに12万円で依頼してしまいますよね。提示された12万円が高いのか安いのかもわからないので、それくらいなのだろうと思って契約してしまうわけです。それを避けるために3〜5社に見積依頼しましょう。
複数の業者に依頼すれば、自分の引越し条件での料金相場が見えてきます。他社よりも飛び抜けて高い見積金額になった業者を避ければ、相場以上の料金で引越しするのを回避できます。
また
相見積もりで1番安いところにお願いします
と伝えれば、どの業者も仕事を請けるために限界まで値引きをしてくれます。
本来の金額が10万円だったとしても、少しムリしてでもそれよりも安値を提示してくれることもありますので、できるだけ相見積もりにしましょう。
相見積もりする時に便利な無料サービスについては後ほど詳しく解説いたします。
引越し料金が安くなる日時を教えてもらう
良心的な引越し業者であれば、
予算オーバーなので安くなる日時を教えてください
と伝えると、引越し業者は社員やトラックが空いている日を調べて
この日なら安くできます
と教えてくれます。
引越し予定日を変えられないなら、引越し時間を業者にお任せする「フリー便」を選ぶのもおすすめです。引越しをする人の多くが午前中の引越しを希望しており、午前中作業で終わることが多く、フリー便で依頼すれば引越し業者がその空いている時間に家財を運んでくれます。
それだと引越し業者の利益が減るのではと思うかもしれませんが、たとえば最初の見積もり条件が「6月1日土曜日・午前」だったとします。これを「6月3日月曜日・午後」に変更できたら、最初の条件だった「6月1日土曜日・午前」に他の引越しを入れられます。
引越し業者にしてみれば、相場よりも安くしても引越し件数を増やせるほうが収益アップにつながります。このため、業者によっては平日のフリー便を半額料金で提示しているところもあります。
見積金額があまりにも高いと感じたら、安く引越しできる日を業者に提案してもらいましょう。
引越し一括見積もりサイトを利用する
どうしても平日に引越しできないというのであれば、相見積もりにして値引き交渉するしかありませんが、そのとき1社ずつ個別に見積依頼するのではなく、引越し一括見積もりサイトを利用しましょう。
このサービスを使えば、1回の申し込みで複数の業者から見積書を出してもらえます。
申し込みの手間を省けて、さらに引越し一括見積もりサイト経由での見積依頼は相見積もりが前提になっているため、業者に「相見積もりで1番安いところにお願いします」と伝えなくても、最初から相場以下の見積金額を提示してくれます。
しかも大手引越し業者だけでなく、地域密着型の格安引越し業者にも見積依頼でき、驚くような料金で引越しできることもあります。優良な地域密着型の引越し業者を自分で見つけるのは大変ですが、引越し一括見積もりサイトなら簡単に探し出せます。
- 見積依頼の手間を省ける
- 見積金額が下がりやすい
- 引越し一括見積もりサイトを利用する
このようなメリットがありますので、通常期に10万円以上の見積金額を提示されたら、あれこれ悩まずに引越し一括見積もりサイトを利用するのがおすすめです。
繁忙期でも家財を減らせば10万円以下で引越しできる
通常期だと10万円の引越し料金がそもそも割高ですので、交渉や依頼方法を工夫することで10万円以下にすることはそれほど難しくありませんが、3月〜4月の繁忙期は引越し一括見積もりサイトを使っても思ったほど料金が安くなりません。
これを少しでも安くすることは可能なのでしょうか?
繁忙期に引越し料金を安くしたいのであれば、家財の量を徹底して減らしましょう。家財を減らせるなら、利用するトラックを小さくできるため引越し料金が大幅に下がります。
- 引越し前に徹底して断捨離をする
- 10年近く使っている家電は買い替える
- 可能な限り自分で運ぶ
実行してもらいたいのはこの3点です。まずは徹底して捨てること。「いつか使うだろう」「いつか着るだろう」というものはすべて捨ててください。
さらに10年近く使っている家電は寿命が近いので、引越しのタイミングで買い替えましょう。まだ使えるものはリサイクルショップに売れば引越し資金にもなります。旧居で手放して、引越しをしてから購入すれば引越荷物を減らせます。
引越し先が近いなら自分で運ぶのもいいですし、ダンボールだけ単身パックで送ってしまうのもおすすめです。家財を減らすことで混載便を使えるようになるため、さらに引越し料金を安く抑えられます。
まだ使えるもの、使っているものまで手放す必要はありませんが、迷うくらいならすべて手放して、身軽な状態で引越ししましょう。
まとめ
引越し料金は「荷物の多さ・移動距離・引越し時期」によって大枠が決まるものの、定価が決まっているわけでもなく、どの引越し業者も1円でも高く仕事を請けたいので、大抵のケースで最初に相場よりも高い金額を提示してきます。
本来10万円でできる引越しなのに「12万円が限界です」というようなことをあたり前に言ってくるので、相場を把握するのはとても重要です。10万円でどれくらいの引越しができるのかを頭に入れておき、提示された金額が妥当かどうかを判断する基準にしてください。
通常期なのに相場よりもあまりにも高い金額を提示されたら、相見積もりにして値引き交渉するか、もしくは安くできる日を提案してもらいましょう。また、繁忙期に高額になるのは仕方ないことですが、できるだけ家財を減らしたうえで引越ししましょう。